ドラッグストアに並ぶ除菌スプレーを手に取ったとき、「アルコール濃度」の表示が気になったことはありませんか。
同じ除菌スプレーでも、製品によって濃度は30%から80%以上までさまざまです。
「濃度が高いほど効果があるのでは」と考える方も多いかもしれませんが、実はそう単純ではありません。
アルコール濃度は除菌効果を大きく左右する要素であり、用途に応じた適切な濃度を選ぶことが重要です。
本記事では、除菌スプレーのアルコール濃度と効果の関係について、科学的な根拠をもとにくわしく解説します。
エタノールの種類による違いや、市販製品の濃度比較、用途別の選び方まで網羅していますので、除菌スプレー選びの参考にしてください。
正しい知識を身につけて、効果的な除菌対策を実践していきましょう。
目次
アルコール濃度と除菌効果の関係

除菌スプレーを選ぶうえで、アルコール濃度がどのように効果に影響するのかを理解することは欠かせません。
濃度と効果の関係を正しく知ることで、目的に合った製品を選べるようになります。
ここでは、濃度が除菌効果に与える影響について、科学的な視点から解説していきます。
なぜ濃度が除菌効果に影響するのか
アルコール(エタノール)による除菌は、細菌やウイルスのたんぱく質を変性させることで効果を発揮します。
このたんぱく質変性を効率よく起こすためには、アルコールと水のバランスが重要になります。
アルコールが細菌の細胞膜を通過し、内部のたんぱく質に作用するには、適度な水分が必要です。
濃度が低すぎると、アルコールの量が不足して十分な効果が得られません。
一方で、濃度が高すぎると、細菌の表面を素早く固めてしまい、内部まで浸透しにくくなります。
つまり、除菌効果を最大限に発揮するには、アルコールと水の最適なバランスが求められるのです。
この「最適なバランス」がアルコール濃度として数値化されており、製品選びの重要な指標となっています。
| 濃度帯 | 除菌効果の特徴 |
|---|---|
| 30〜50% | 一般細菌には一定の効果があるが、ウイルスには不十分な場合がある |
| 60〜80% | 多くの細菌・ウイルスに対して高い効果を発揮する最適範囲 |
| 85%以上 | 揮発が早すぎて効果が低下する傾向がある |
最も効果的な濃度は70〜80%
除菌・消毒に最も効果的なアルコール濃度は、70〜80%とされています。
この濃度帯が最適である根拠は、複数の公的機関によって示されています。
日本薬局方では消毒用エタノールの濃度を76.9〜81.4vol%と定めており、世界保健機関(WHO)のガイドラインでは60〜80vol%を推奨濃度としています。
2019年に発表された東京医療保健大学の研究論文では、医療関連感染で重要な細菌・真菌・ウイルスに対するエタノール濃度の影響が検証されました。
この研究により、63vol%以上の濃度があれば多くの菌・ウイルスに対して殺菌効果が期待できることが示されています。
ただし、一部の抗酸菌(Mycobacterium intracellulare)の殺菌には72vol%以上が必要とされており、幅広い病原体に対応するには70〜80%の濃度が望ましいといえます。
殺菌メカニズムと水分の役割
アルコールによる殺菌メカニズムは、主に「たんぱく質変性」と「細胞膜破壊」の2つの作用によって説明されます。
エタノールは細菌の細胞膜を構成する脂質に作用し、膜を破壊して細胞内容物を漏出させます。
同時に、細胞内部のたんぱく質の立体構造を崩壊させ、機能を失わせる作用も持っています。
この2つの作用が効率よくはたらくためには、水分の存在が不可欠です。
水分子はエタノール分子と結合して「クラスター」と呼ばれる構造を形成し、このクラスターが細胞膜の脂質と親和性を持ちます。
1994年の研究によると、エタノール濃度77vol%(質量濃度で70%)のとき、エタノールと水の分子比率が1対1となり、最も効果的なクラスター構造が形成されることが報告されています。
この構造では、クラスターの外側にある疎水性の部分が細菌の細胞膜を効率よく破壊するとされています。
水分は単なる「薄め液」ではなく、殺菌効果を高めるための重要な役割を担っているのです。
- エタノールが細胞膜を透過しやすくなる
- たんぱく質変性がゆっくり進み、内部まで作用が及ぶ
- クラスター構造により細胞膜への親和性が高まる
- 揮発速度が抑えられ、接触時間が確保される
濃度が高すぎると効果が下がる理由
「アルコール濃度は高いほど効果的」というイメージを持つ方は少なくありませんが、実際には逆効果になる場合があります。
濃度が85vol%を超えると、殺菌力は低下する傾向にあります。
高濃度のアルコールは揮発性が非常に高く、塗布した瞬間に蒸発してしまうためです。
殺菌作用が発揮されるには、アルコールが対象物に一定時間とどまる必要があります。
しかし高濃度では、その時間が確保される前に蒸発してしまい、十分な効果が得られません。
また、高濃度アルコールは細菌の表面を急速に固化させてしまう作用もあります。
表面が固まると、アルコールが細菌内部まで浸透しにくくなり、完全な殺菌ができなくなります。
さらに、高濃度のアルコールは肌への刺激が強く、手荒れの原因にもなります。
手荒れした皮膚には細菌が付着しやすくなるため、かえって衛生状態が悪化するリスクもあるのです。
| 高濃度アルコールのデメリット |
|---|
| 揮発が早く、接触時間を確保できない |
| 細菌表面を固化させ、内部浸透を妨げる |
| 肌への刺激が強く、手荒れを引き起こす |
| 水分とのクラスター形成が不十分になる |
細菌とウイルスで異なる有効濃度
除菌スプレーの対象となる微生物には、大きく分けて「細菌」と「ウイルス」があります。
この2種類は構造が異なるため、有効なアルコール濃度にも違いがあります。
細菌は細胞膜を持つ生物であり、エタノールによる細胞膜破壊やたんぱく質変性の影響を受けやすい特徴があります。
一般的な細菌に対しては、50%程度の濃度でも一定の効果が期待できるとされています。
一方、ウイルスはその構造によって「エンベロープウイルス」と「ノンエンベロープウイルス」に分類されます。
エンベロープウイルスは脂質でできた膜(エンベロープ)を持っており、アルコールによって膜が破壊されやすい特徴があります。
インフルエンザウイルスや新型コロナウイルスはこのタイプに該当し、50%以上のエタノール濃度で不活化できることが北里大学の研究で報告されています。
これに対して、ノンエンベロープウイルスはエンベロープを持たないため、アルコールへの抵抗性が高い傾向にあります。
ノロウイルスやアデノウイルスがこのタイプに該当します。
ノロウイルスに対しては、アルコール単独では効果が限定的であり、次亜塩素酸ナトリウムなど別の消毒剤の使用が推奨されています。
- エンベロープウイルス(インフルエンザ、コロナなど):50%以上で効果あり
- ノンエンベロープウイルス(ノロ、アデノなど):アルコールへの抵抗性が高い
- 一般細菌:50%程度でも一定の効果が期待できる
- 抗酸菌の一部:72%以上が必要な場合がある
エタノールの種類と濃度の違い

市販されているエタノール製品には、濃度によっていくつかの種類があります。
「無水エタノール」「消毒用エタノール」「エタノールIP」など、名称を見ただけでは違いがわかりにくいかもしれません。
それぞれの特徴と適した用途を理解することで、目的に合った製品を選べるようになります。
無水エタノール(99.5%以上)の特徴
無水エタノールは、アルコール濃度が99.5vol%以上の非常に純度が高いエタノールです。
「無水」という名前のとおり、水分をほとんど含まない状態に精製されています。
日本薬局方では、無水エタノールの規格を「エタノール99.5vol%以上」と定めています。
無水エタノールの最大の特徴は、揮発性の高さです。
塗布した瞬間にほぼ蒸発するため、水分を残したくない場所の清掃に適しています。
パソコンのキーボードやスマートフォンの画面、電子機器の基板など、水拭きができない製品の汚れ落としに重宝されます。
ただし、消毒・除菌の目的には適していません。
前述のとおり、殺菌効果を発揮するには適度な水分が必要であり、高濃度すぎると効果が低下してしまうためです。
また、肌への刺激が非常に強く、直接触れると皮膚の水分を奪って乾燥や炎症を引き起こすおそれがあります。
無水エタノールを消毒に使用したい場合は、精製水で70〜80%程度に薄めてから使用する必要があります。
| 項目 | 無水エタノールの特徴 |
|---|---|
| 濃度 | 99.5vol%以上 |
| 揮発性 | 非常に高い(瞬時に蒸発) |
| 消毒効果 | そのままでは不向き |
| 肌への刺激 | 非常に強い |
| 主な用途 | 電子機器の清掃、溶剤、希釈して消毒用に |
消毒用エタノール(76.9〜81.4%)の特徴
消毒用エタノールは、手指や器具の消毒に最適な濃度に調整されたエタノールです。
日本薬局方では、消毒用エタノールの濃度を76.9〜81.4vol%と規定しています。
この濃度帯は、エタノールと水の分子比率が最適なバランスになる範囲であり、殺菌効果が最も高くなります。
消毒用エタノールは、医療機関や公共施設などで広く使用されている信頼性の高い消毒剤です。
インフルエンザウイルスやコロナウイルスなど、エンベロープを持つウイルスの不活化に効果を発揮します。
また、一般細菌や真菌(カビ)に対しても高い殺菌効果があります。
無水エタノールと比べて揮発速度が遅いため、塗布した場所にある程度の時間とどまり、十分な殺菌作用を発揮できます。
肌への刺激も無水エタノールよりは穏やかですが、頻繁に使用すると手荒れを起こす可能性があるため、保湿ケアとの併用が推奨されます。
消毒用エタノールは「第3類医薬品」として販売されているものが多く、品質や有効性が公的に確認されている点も安心材料です。
- 最適な濃度で殺菌効果が最大化されている
- 揮発速度が適度で、十分な接触時間を確保できる
- 医療機関でも使用される高い信頼性
- 手指消毒から器具消毒まで幅広く使用可能
- 第3類医薬品として品質が保証されている
エタノールIPとの違い
ドラッグストアで消毒用エタノールを探すと、「消毒用エタノールIP」という製品を見かけることがあります。
この「IP」は「イソプロパノール」の略称であり、エタノールにイソプロパノールを添加した製品を指します。
消毒用エタノールIPの濃度や殺菌効果は、通常の消毒用エタノールとほぼ同等です。
両者の大きな違いは、価格にあります。
通常の消毒用エタノールには酒税が課せられますが、イソプロパノールを添加することで飲用できなくなるため、酒税が免除されます。
その結果、消毒用エタノールIPは通常品よりも数百円程度安く購入できます。
殺菌効果に大きな差はないため、コストを抑えたい場合は消毒用エタノールIPを選ぶのも合理的な選択です。
ただし、イソプロパノールにはエタノールよりも強い脱脂作用があり、臭気もやや強い特徴があります。
手指消毒に頻繁に使用する場合は、手荒れに注意が必要です。
また、イソプロパノールはエタノールと比べて一部のウイルスへの効果がやや劣るとの報告もあるため、目的に応じて選択することをおすすめします。
| 比較項目 | 消毒用エタノール | 消毒用エタノールIP |
|---|---|---|
| 主成分 | エタノールのみ | エタノール+イソプロパノール |
| 殺菌効果 | 高い | ほぼ同等 |
| 価格 | やや高め(酒税あり) | 安め(酒税なし) |
| 脱脂作用 | 穏やか | やや強い |
| 臭気 | 少ない | やや強い |
市販の除菌スプレーの濃度比較

ドラッグストアやスーパーで販売されている除菌スプレーは、用途によってアルコール濃度が大きく異なります。
製品を選ぶ際には、ラベルに記載された濃度表示を確認することが重要です。
ここでは、代表的な製品カテゴリごとの濃度傾向と、表示の読み方について解説します。
キッチン用アルコール除菌スプレーの濃度
キッチン用として販売されているアルコール除菌スプレーは、一般的に30〜60%程度の濃度のものが多い傾向にあります。
代表的な製品の濃度を見ると、フマキラーやカビキラーなどのキッチン用スプレーは60%以下の濃度が主流です。
この濃度帯では、一般的な細菌の増殖を抑える効果は期待できますが、すべてのウイルスに対して十分な効果があるとは限りません。
一方で、食品添加物規格のアルコール製剤として販売されている製品の中には、エタノール濃度が70%以上のものもあります。
これらの製品は、飲食店や食品工場などの業務用として開発されたものが多く、より高い殺菌効果が期待できます。
キッチン用除菌スプレーの多くは「食品・食品添加物原料のみ使用」と表示されており、食器や調理器具にかかっても安全である点が特徴です。
ただし、濃度が低めに設定されている製品では、ウイルス対策としては効果が限定的な場合があることを認識しておきましょう。
日常的なキッチンの衛生管理には十分ですが、感染症対策を重視する場合は濃度の高い製品を選ぶことをおすすめします。
- 一般的なキッチン用スプレー:30〜60%程度が主流
- 業務用アルコール製剤:70〜77%程度の高濃度製品もあり
- 細菌対策には十分だが、ウイルス対策には濃度確認が必要
- 食品添加物規格で安全性が確保されている製品が多い
手指消毒用アルコールの濃度
手指消毒を目的としたアルコール製品は、一般的に70〜80%の高濃度に設定されています。
「医薬品」または「医薬部外品」として販売されている製品は、エタノール濃度76.9〜81.4vol%の範囲で調整されていることがほとんどです。
この濃度帯は、日本薬局方が定める消毒用エタノールの規格に準拠しており、手指の消毒に最適とされています。
医薬部外品として販売されている速乾性手指消毒剤の中には、エタノール濃度が50〜70%程度のものもあります。
これらの製品は、保湿成分や使用感を考慮して濃度を調整している場合があります。
60vol%台の製品でも一定の消毒効果は期待できますが、より確実な効果を求める場合は70%以上の製品を選ぶことが望ましいでしょう。
手指消毒用製品を選ぶ際は、「医薬品」「医薬部外品」の表示を確認することで、品質や効果が公的に保証された製品を選べます。
「化粧品」や「雑貨」として販売されている製品には、消毒効果の表示ができない規制があるため、購入時には分類を確認しましょう。
| 製品分類 | 主な濃度帯 | 消毒効果の表示 |
|---|---|---|
| 医薬品(第3類) | 76.9〜81.4% | 可能 |
| 医薬部外品 | 60〜81.4% | 可能 |
| 化粧品 | 製品により異なる | 不可 |
| 雑貨 | 製品により異なる | 不可 |
製品表示の見方(vol%とw/w%)
除菌スプレーのラベルを見ると、アルコール濃度の表示方法が製品によって異なることに気づくかもしれません。
「vol%」と「w/w%」という2種類の表記があり、これらは同じ濃度でも数値が異なります。
vol%(容量パーセント)は、溶液全体の体積に対するアルコールの体積比率を表します。
たとえば「エタノール70vol%」とは、溶液100mlの中にエタノールが70ml含まれていることを意味します。
w/w%(質量パーセント)は、溶液全体の質量に対するアルコールの質量比率を表します。
「エタノール70w/w%」とは、溶液100gの中にエタノールが70g含まれていることを意味します。
エタノールは水よりも軽い(密度が低い)ため、同じ量のエタノールでもvol%とw/w%では数値が異なります。
おおよその目安として、vol%の数値はw/w%よりも高くなります。
たとえば、77vol%のエタノールは、質量濃度で表すと約70w/w%に相当します。
一般的に、市販製品のラベルにはvol%(または単に「%」)で表記されていることが多いですが、特に表記がない場合は容量パーセントと考えてよいでしょう。
濃度を比較する際には、単位が同じかどうかを確認することが重要です。
- vol%(容量パーセント):体積比率、市販品の一般的な表記
- w/w%(質量パーセント):質量比率、一部の専門製品で使用
- 同じエタノール量でも、vol%の数値はw/w%より高くなる
- 77vol% ≒ 70w/w%(おおよその換算値)
- 製品比較時は単位を統一して確認する
用途別|適切なアルコール濃度の目安

除菌スプレーを効果的に使うためには、用途に応じた適切な濃度の製品を選ぶことが大切です。
手指の消毒、キッチンの衛生管理、住環境の除菌、電子機器の清掃など、場面によって求められる濃度は異なります。
ここでは、用途別に適切なアルコール濃度の目安を解説します。
手指の消毒に適した濃度
手指の消毒には、エタノール濃度70〜80%の製品が最も適しています。
この濃度帯は、多くの細菌やウイルスに対して高い殺菌効果を発揮し、かつ肌への刺激も比較的穏やかなバランスのよい範囲です。
日本薬局方が定める消毒用エタノールの規格(76.9〜81.4vol%)は、まさにこの条件を満たしています。
WHOのガイドラインでも、手指消毒には60〜80vol%の濃度が推奨されています。
インフルエンザウイルスや新型コロナウイルスなどのエンベロープウイルスに対しては、50%以上の濃度で不活化効果が確認されていますが、幅広い病原体に対応するには70%以上を選ぶのが安心です。
手指消毒用の製品を選ぶ際は、「医薬品」または「医薬部外品」の表示がある製品を選ぶことで、効果と安全性が確保されます。
頻繁に手指消毒を行う場合は、手荒れ防止のために保湿成分が配合された製品を選ぶとよいでしょう。
また、消毒後にはハンドクリームなどで保湿ケアを行うことをおすすめします。
| 手指消毒の推奨濃度 |
|---|
| 最適濃度:70〜80vol% |
| 最低限必要な濃度:60vol%以上 |
| 推奨製品分類:医薬品または医薬部外品 |
| 注意点:頻繁な使用時は保湿ケアを併用 |
キッチン・調理器具の除菌に適した濃度
キッチンや調理器具の除菌には、エタノール濃度50〜77%程度の製品が適しています。
まな板や包丁、調理台など食品に触れる場所の除菌には、食品添加物規格のアルコール製剤を使用することで安全性が確保できます。
一般的な食中毒の原因となる細菌(サルモネラ、腸炎ビブリオ、黄色ブドウ球菌など)に対しては、50%程度の濃度でも一定の効果が期待できます。
ただし、より確実な除菌効果を求める場合や、ウイルス対策も視野に入れる場合は、70%程度の濃度がある製品を選ぶことをおすすめします。
キッチン用アルコールスプレーを使用する際は、まず対象物の汚れを拭き取ってからスプレーすることで、より効果的に除菌できます。
油汚れやたんぱく質汚れが残っていると、アルコールの効果が十分に発揮されない場合があるためです。
また、ノロウイルスなどのノンエンベロープウイルスに対しては、アルコールの効果が限定的です。
嘔吐物の処理など、ノロウイルスの感染リスクがある場面では、次亜塩素酸ナトリウム(塩素系漂白剤を薄めたもの)の使用が推奨されます。
- 一般的な細菌対策:50〜60%程度で効果あり
- ウイルス対策も含める場合:70%程度が望ましい
- 食品添加物規格の製品を選ぶと安心
- 汚れを落としてからスプレーすると効果的
- ノロウイルス対策には次亜塩素酸ナトリウムを併用
家具・ドアノブなど住環境の除菌
家具やドアノブ、スイッチなど住環境の除菌には、エタノール濃度60〜80%の製品が適しています。
特にドアノブや照明スイッチ、リモコンなどは多くの人が触れる場所であり、感染症対策として定期的な除菌が効果的です。
これらの場所の除菌には、手指消毒用と同等の濃度(70%程度)があれば十分な効果が期待できます。
住環境の除菌で注意したいのは、素材との相性です。
アルコールは油分やアクリル塗料を溶解する性質があるため、ニスや塗装が施された家具、プラスチック製品の一部では変色や変質を起こす可能性があります。
使用前に目立たない部分で試してから、全体に使用することをおすすめします。
革製品やスチロール樹脂製品へのアルコール使用は避けたほうが無難です。
また、アルコールは引火性があるため、火気の近くでの使用は厳禁です。
スプレー後は十分に乾燥させてから、周囲の安全を確認しましょう。
| 素材 | アルコール使用の可否 |
|---|---|
| ステンレス・ガラス | ○ 使用可能 |
| プラスチック(一部) | △ 事前テスト推奨 |
| 塗装された木製家具 | △ 変色のおそれあり |
| 革製品 | × 使用不可 |
| スチロール樹脂 | × 使用不可 |
電子機器の清掃に適した濃度
パソコンのキーボードやスマートフォン、タブレットなどの電子機器の清掃には、無水エタノール(99.5%以上)が適しています。
電子機器は水分に弱いため、水を含む消毒用エタノールの使用は基板のショートや故障の原因となる可能性があります。
無水エタノールは水分をほとんど含まず、揮発性が高いため、電子機器の清掃に最適です。
スプレーではなく、柔らかい布やコットンに無水エタノールを含ませて拭き取る方法が安全です。
キーボードの隙間に入り込んだ汚れや、画面の皮脂汚れを効果的に除去できます。
ただし、無水エタノールには除菌効果がほとんどないことを理解しておきましょう。
電子機器の衛生管理が目的の場合は、まず無水エタノールで汚れを落とし、その後に除菌シートなどで仕上げる方法もあります。
また、一部のスマートフォンやタブレットのメーカーは、画面のコーティングを傷める可能性があるとしてアルコールの使用を推奨していない場合があります。
使用前に、機器の取扱説明書やメーカーの公式情報を確認することをおすすめします。
- 電子機器の清掃:無水エタノール(99.5%以上)が最適
- 水分による故障リスクを避けられる
- 布やコットンに含ませて使用する
- 除菌効果はほとんどない点に注意
- メーカーの使用可否を事前に確認
除菌スプレーを効果的に使うポイント

適切な濃度の除菌スプレーを選んでも、使い方が間違っていると十分な効果が得られません。
ここでは、除菌スプレーの効果を最大限に発揮するための正しい使用方法と、安全な取り扱いについて解説します。
正しい使用量と接触時間
除菌スプレーを効果的に使うためには、十分な量を使用し、適切な接触時間を確保することが重要です。
スプレーした後すぐに拭き取ってしまうと、アルコールが菌やウイルスに作用する時間が不足し、十分な殺菌効果が得られません。
手指消毒の場合は、手のひら全体が濡れる程度の量(約3ml)を使用し、乾燥するまでしっかりとすり込むことが推奨されています。
一般的に、アルコールが乾燥するまでには15〜30秒程度かかり、この時間が殺菌に必要な接触時間となります。
物の表面を除菌する場合も同様に、スプレーした後すぐに拭き取らず、20秒程度は液が表面にとどまるようにしましょう。
広い面を拭く場合は、スプレー後に布で塗り広げ、まんべんなく液が行き渡るようにします。
乾燥が早すぎる場合は、使用量が足りていない可能性があります。
「少し多いかな」と感じる程度の量を使用することで、確実な除菌効果が期待できます。
| 使用シーン | 推奨量 | 接触時間の目安 |
|---|---|---|
| 手指消毒 | 約3ml(手のひら全体が濡れる量) | 乾燥するまで(15〜30秒) |
| テーブル拭き | 表面がしっとり濡れる量 | 20秒以上 |
| ドアノブなど | 全体が濡れる量 | 20秒以上 |
使用時の注意点と保管方法
除菌スプレーを安全に使用するためには、いくつかの注意点を守る必要があります。
まず、アルコールは引火性があるため、火気の近くでは絶対に使用してはいけません。
コンロやストーブ、ライターなどの近くでスプレーすると、引火して火災の原因となるおそれがあります。
また、密閉された空間で大量に使用すると、アルコール蒸気が充満して気分が悪くなることがあります。
使用時は換気を心がけ、長時間の連続使用は避けましょう。
目や口などの粘膜にはアルコールの刺激が強いため、顔への使用は避けてください。
万が一目に入った場合は、すぐに大量の水で洗い流し、異常があれば医療機関を受診しましょう。
保管については、直射日光や高温を避け、涼しい場所で保管することが基本です。
高温になるとアルコールが揮発しやすくなり、濃度が低下するおそれがあります。
また、子どもの手の届かない場所に保管し、誤飲を防止することも重要です。
アルコール製品を別の容器に移し替える場合は、必ずアルコール対応の容器を使用してください。
プラスチック容器の中には、アルコールによって溶けたり変形したりするものがあります。
- 火気の近くでは使用しない
- 換気のよい場所で使用する
- 目や粘膜への使用は避ける
- 直射日光・高温を避けて保管する
- 子どもの手の届かない場所に保管する
- 移し替える場合はアルコール対応容器を使用する
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まとめ

除菌スプレーのアルコール濃度について、効果の仕組みから用途別の選び方まで解説してきました。
最後に、重要なポイントを整理しておきましょう。
除菌・消毒に最も効果的なアルコール濃度は70〜80%であり、この範囲ではエタノールと水の分子構造が最適化され、殺菌効果が最大になります。
「濃度が高いほど効果的」というわけではなく、85%以上の高濃度では揮発が早すぎて効果が低下することも覚えておきましょう。
エタノール製品には、無水エタノール(99.5%以上)、消毒用エタノール(76.9〜81.4%)、エタノールIPなどの種類があり、それぞれ適した用途が異なります。
手指の消毒には70〜80%の製品を、キッチンの衛生管理には50〜77%程度の食品添加物規格製品を、電子機器の清掃には無水エタノールを選ぶとよいでしょう。
市販製品を選ぶ際は、ラベルの濃度表示(vol%またはw/w%)を確認し、「医薬品」や「医薬部外品」の表示がある製品を選ぶことで、効果と安全性が確保できます。
また、除菌スプレーの効果を最大限に発揮するためには、十分な量を使用し、20秒以上の接触時間を確保することが大切です。
火気への注意や適切な保管など、安全面にも配慮しながら使用しましょう。
正しい知識を持って除菌スプレーを選び、効果的な衛生管理を実践してください。
