アルカリ電解水と重曹は混ぜて大丈夫?違いと使い分け

「アルカリ電解水と重曹を混ぜたら、もっと汚れが落ちるのでは?」 「そもそも混ぜても大丈夫なの?危険じゃない?」

ナチュラルクリーニングに興味がある方なら、一度はこんな疑問を持ったことがあるのではないでしょうか。

結論からお伝えすると、アルカリ電解水と重曹を混ぜても危険ではありません。 ただし、混ぜたからといって洗浄力が上がるわけではなく、それぞれ単独で使うのがベストです。

両者は同じアルカリ性の洗浄アイテムですが、pH値や得意な汚れ、使い方には大きな違いがあります。 正しく使い分けることで、家中の掃除がもっと効率的になるでしょう。

この記事では、アルカリ電解水と重曹を混ぜても大丈夫な理由、両者の違い、汚れ別の使い分け方を詳しく解説します。 さらに、絶対に混ぜてはいけない危険な組み合わせについても紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。

アルカリ電解水と重曹は混ぜても大丈夫?結論を解説


まずは、多くの方が気になる「混ぜても大丈夫なのか」という疑問にお答えします。 結論と理由を明確にお伝えしたうえで、正しい使い方を解説していきましょう。

混ぜても危険ではないが効果は上がらない

アルカリ電解水と重曹を混ぜても、危険な化学反応は起こりません。 どちらも自然由来の成分で作られたアルカリ性の洗浄アイテムのため、混ぜ合わせても有毒ガスが発生することはないのです。

しかし、混ぜても洗浄力が上がるわけではありません。 むしろ、それぞれの特性を活かせなくなり、効果が中途半端になってしまう可能性があります。

たとえば、アルカリ電解水は二度拭き不要という大きなメリットを持っています。 成分のほとんどが水でできているため、乾いた後は何も残らないのが特徴です。

ところが、重曹を混ぜてしまうと状況が変わります。 重曹は乾くと白い粉が残ってしまう性質があるため、二度拭きが必要になってしまうのです。

せっかくの手軽さが失われてしまうことを考えると、混ぜて使うメリットはほとんどないといえるでしょう。 それぞれの良さを活かすためにも、単独で使用することをおすすめします。

同じアルカリ性のため相乗効果は期待できない

アルカリ電解水と重曹を混ぜても効果が上がらない理由は、両者が同じアルカリ性の物質だからです。 この点を理解するために、洗剤の仕組みを簡単に説明しましょう。

洗剤を混ぜて効果が上がるのは、異なる性質を持つ成分が反応する場合に限られます。 たとえば、酸性の汚れにアルカリ性の洗剤を使うと、中和反応によって汚れが分解されます。 このように、反対の性質同士がぶつかることで化学反応が起きるのです。

しかし、アルカリ性同士を混ぜても中和反応は起こりません。 単純に2つの液体が混ざるだけで、1+1=2にすらならないのが実情です。

さらに問題なのは、pH値の違いです。 アルカリ電解水はpH12〜12.5以上の強アルカリ性を持っています。 一方、重曹はpH8.2程度の弱アルカリ性にすぎません。

pH値の高いアルカリ電解水に、pH値の低い重曹を混ぜると、全体のpH値が下がってしまう可能性があります。 結果として、アルカリ電解水本来の洗浄力が薄まってしまうことになるのです。

相乗効果どころか、逆効果になりかねないことを覚えておきましょう。

それぞれ単独で使うのがベストな理由

アルカリ電解水と重曹は、それぞれ得意な汚れや用途が異なります。 単独で使うことで、その特性を最大限に活かすことができるのです。

アルカリ電解水の強み

  • pH12以上の強アルカリ性で油汚れに強い
  • 二度拭き不要で手軽に使える
  • 除菌・消臭効果も期待できる
  • スプレーして拭くだけの簡単操作

重曹の強み

  • 研磨作用で焦げ付きやこびりつきに強い
  • 粉末のまま使えるクレンザー効果
  • 消臭剤としても活用できる
  • 食品グレードで安全性が高い

このように、両者は補完関係にあるといえます。 油汚れにはアルカリ電解水、焦げ付きには重曹というように、汚れの種類に応じて使い分けることが大切です。

「どちらか一方だけあればいい」というものではありません。 両方を揃えておくことで、家中のあらゆる汚れに対応できるようになるでしょう。

アルカリ電解水と重曹の違いを比較


アルカリ電解水と重曹は、どちらもアルカリ性のナチュラルクリーニングアイテムです。 しかし、成分やpH値、洗浄力には大きな違いがあります。 ここでは、両者の違いを詳しく比較していきましょう。

成分とpH値の違い

アルカリ電解水と重曹の最も大きな違いは、成分とpH値にあります。 以下の表で比較してみましょう。

項目 アルカリ電解水 重曹
成分 水+電解質(塩化ナトリウムまたは炭酸カリウム) 炭酸水素ナトリウム
pH値 pH12〜12.5以上(強アルカリ性) pH8.2(弱アルカリ性)
製造方法 水を電気分解して生成 鉱物から精製
形状 液体(スプレーなど) 粉末
界面活性剤 含まない 含まない

アルカリ電解水は、水を電気分解することで作られます。 水に電気を流すと、プラス極側に酸性の水、マイナス極側にアルカリ性の水が生成されます。 このアルカリ性の部分だけを集めたものが、アルカリ電解水なのです。

pH値は12〜12.5以上と非常に高く、強力なアルカリ性を持っています。 成分の99%以上が水でできているため、環境にもやさしいのが特徴です。

一方、重曹は炭酸水素ナトリウムという化学物質で、pH値は8.2程度の弱アルカリ性です。 料理やお菓子作りにも使われる食品グレードの物質のため、口に入っても安全という特徴があります。

pH値の差は約4ポイントもあります。 この差が、洗浄力や除菌効果に大きな違いをもたらすのです。

ちなみに、同じアルカリ性のナチュラルクリーニングアイテムにはセスキ炭酸ソーダもあります。 セスキのpH値は9.8で、重曹とアルカリ電解水の中間に位置しています。

洗浄力と除菌効果の違い

pH値の違いは、洗浄力と除菌効果に直結します。 それぞれの能力を比較してみましょう。

項目 アルカリ電解水 重曹
洗浄力 ◎ 非常に強い ○ マイルド
除菌効果 ◎ あり(pH12以上) × なし
消臭効果 ◎ 菌を除去して消臭 ○ 臭いを吸着して消臭
二度拭き 不要 必要(白い粉が残る)
研磨作用 なし あり

アルカリ電解水は、pH12以上の強アルカリ性により、油汚れや皮脂汚れを強力に分解します。 酸性の汚れとアルカリ性の洗浄液が中和反応を起こし、汚れを浮かせて落とす仕組みです。

また、強いアルカリ性のもとでは多くの細菌が生育できないという性質があります。 そのため、pH12以上のアルカリ電解水には除菌効果も期待できるのです。 インフルエンザウイルスやノロウイルス、ロタウイルスなどの不活化にも効果があるとされています。

さらに、成分のほとんどが水のため、乾いた後は何も残りません。 二度拭き不要で手軽に使えるのが大きなメリットです。

一方、重曹はpH8.2と弱アルカリ性のため、洗浄力はマイルドです。 除菌効果はありませんが、研磨作用があるのが最大の特徴といえます。

重曹の粒子は、一般的なクレンザーよりも柔らかいのが特徴です。 素材を傷つけにくいながらも、焦げ付きやこびりつきを削り落とすことができます。

ただし、重曹水は乾くと白い結晶が残るため、二度拭きが必要です。 この点がアルカリ電解水との大きな違いといえるでしょう。

使える場所・使えない場所の違い

どちらも万能ではなく、使える場所と使えない場所があります。 誤った使い方をすると、素材を傷めてしまう可能性があるため注意が必要です。

アルカリ電解水が使えない場所

  • アルミニウム、真鍮などの金属(腐食の原因になる)
  • ガラス、液晶画面(曇りや傷の原因になる)
  • 皮革製品、白木、漆塗り(シミの原因になる)
  • ニスやワックスで表面をコーティングしているもの(コーティングが剥がれる)

重曹が使えない場所

  • アルミ製品(黒ずみの原因になる)
  • 漆塗り、ニス塗装面(傷の原因になる)
  • 大理石(研磨作用で傷つく)
  • テフロン加工のフライパン(コーティングが傷む)

どちらもアルミ製品には使用できないという共通点があります。 アルミはアルカリ性に反応しやすい性質を持っているため、腐食や黒ずみの原因になってしまうのです。

また、アルカリ性の汚れには効果がないという点も共通しています。 水あか、石鹸カス、尿石などのアルカリ性の汚れには、酸性のクエン酸を使用しましょう。

掃除を始める前に、素材を確認する習慣をつけることが大切です。 わからない場合は、目立たない場所で試してから使用することをおすすめします。

アルカリ電解水の特徴と正しい使い方


ここからは、アルカリ電解水の特徴と正しい使い方を詳しく解説します。 メリットを最大限に活かすためのポイントを押さえておきましょう。

水を電気分解して作られる仕組み

アルカリ電解水は、水に電気を流して作られる洗浄液です。 その製造過程を理解しておくと、なぜ強力な洗浄力を持つのかがわかります。

水は電気分解すると、プラス極側に酸性の水、マイナス極側にアルカリ性の水が生成されます。 このマイナス極側で生成されたアルカリ性の水を集めたものが、アルカリ電解水です。

電気分解の際には、電気を通しやすくするために電解質が加えられます。 電解質の種類は製品によって異なり、主に以下の2種類があります。

電解質 特徴 メリット・デメリット
塩化ナトリウム(塩) 一般的に使用される 乾くと塩の結晶が残る可能性あり。サビの原因になることも
炭酸カリウム 食品にも使用される成分 結晶が残らず、サビの心配もない

アルカリ電解水を選ぶ際は、電解質に炭酸カリウムを使用している製品を選ぶとよいでしょう。 より安全に、より効果的に使用することができます。

なお、アルカリ電解水は電気分解に特別な装置が必要なため、自作するのは難しいのが実情です。 重曹水やセスキ炭酸ソーダ水のように「混ぜるだけ」では作れません。 市販品を購入して使うのが一般的な方法となります。

ただし、完全に自作が不可能というわけではありません。 炭酸塩(アルカリ剤)を水に溶かして弱火で熱すると、アルカリ電解水に近い溶液を作ることは可能です。 とはいえ、手間や安全性を考えると、市販品を購入するのが現実的といえるでしょう。

pH12以上で除菌効果も期待できる

アルカリ電解水の大きな特徴は、pH12以上の強アルカリ性を持っていることです。 この強いアルカリ性により、洗浄だけでなく除菌効果も期待できます。

油汚れの分解

酸性の油汚れとアルカリ性のアルカリ電解水が中和反応を起こし、汚れを分解します。 キッチンのコンロ周りや換気扇の油汚れ、皮脂汚れなどに効果的です。 重曹では落としきれない頑固な油汚れも、アルカリ電解水ならスッキリと落とせるでしょう。

除菌効果

pH12以上の強アルカリ性のもとでは、多くの細菌やウイルスが生育できません。 インフルエンザウイルスやノロウイルス、ロタウイルスなどの不活化にも効果が期待されています。 洗浄と同時に除菌ができるのは、アルカリ電解水ならではのメリットです。

消臭効果

臭いの原因となる菌を除去することで、根本から消臭できます。 生ゴミ臭やペット臭、タバコ臭などにも効果的です。 重曹が「臭いを吸着する」のに対し、アルカリ電解水は**「臭いの元を断つ」**という違いがあります。

ただし、すべてのアルカリ電解水が同じ効果を持つわけではありません。 購入時には、pH値を確認してから選ぶようにしましょう。 除菌効果を期待するなら、pH12以上の製品を選ぶことが大切です。

二度拭き不要で手軽に使える

アルカリ電解水の魅力の一つが、二度拭き不要の手軽さです。 忙しい毎日の中で、掃除の手間を減らせるのは大きなメリットといえるでしょう。

一般的な洗剤には界面活性剤が含まれているため、使用後にしっかり拭き取らないと成分が残ってしまいます。 残った成分がベタつきや跡の原因になることもあるでしょう。

重曹水やセスキ炭酸ソーダ水も、乾くと白い粉が残るため二度拭きが必要です。 粉が残ったままだと見た目が悪いだけでなく、肌に触れたときにザラザラした感触が残ってしまいます。

しかし、アルカリ電解水は成分のほとんどが水です。 乾いてしまえば何も残らないため、一度拭き取るだけでお掃除が完了します。 界面活性剤を含まないのも、跡が残らない理由の一つです。

アルカリ電解水の基本的な使い方

  1. 汚れに直接スプレーする
  2. 5分ほど待って汚れを浮かせる(頑固な汚れの場合)
  3. クロスで拭き取る
  4. 乾くのを待てば完了

液だれが気になる場所や電化製品には、クロスにスプレーしてから拭く方法がおすすめです。 電子レンジや冷蔵庫など、水を直接かけられない場所でも安心して使えます。

また、アルカリ電解水は水由来の成分でできているため、安全性も高いのが特徴です。 万が一、赤ちゃんやペットが舐めてしまっても、重大な健康被害が出る可能性は低いでしょう。 ただし、強アルカリ性のため、目や口には入らないように注意することが大切です。

重曹の特徴と正しい使い方


続いて、重曹の特徴と正しい使い方を解説します。 重曹ならではの強みを活かした使い方をマスターしましょう。

研磨作用で焦げ付きや頑固な汚れに強い

重曹の最大の特徴は、研磨作用があることです。 これはアルカリ電解水にはない、重曹ならではの強みといえます。

重曹の粒子は、一般的なクレンザーよりも柔らかいのが特徴です。 素材を傷つけにくいながらも、焦げ付きやこびりつきを物理的に削り落とすことができます。

アルカリ電解水は「化学的に汚れを分解する」のに対し、重曹は「物理的に汚れを削る」という違いがあります。 そのため、こすって落とす必要がある汚れには、重曹が適しているのです。

重曹の研磨作用が活きる場所

  • ガスコンロの五徳
  • 魚焼きグリルの網
  • 鍋やフライパンの焦げ付き
  • シンクのくすみ
  • 茶渋がついたカップやポット

粉末のまま振りかけて、スポンジやブラシでこすり洗いするのが基本的な使い方です。 水に溶かして使う重曹水では、この研磨作用は発揮されません。

重曹の粒子は水に溶けると研磨作用がなくなるため、用途に応じて使い分けることが大切です。 「こすって落としたい汚れには粉末のまま」「浸透させたい汚れには水に溶かして」と覚えておきましょう。

重曹水・重曹ペーストの作り方

重曹は水と混ぜて使うことで、さまざまな用途に活用できます。 ここでは、代表的な3つの作り方を詳しく紹介します。

重曹水スプレーの作り方

材料 分量
お湯(約40℃) 200ml(コップ1杯程度)
重曹 中さじ1杯(約10g)

お湯に重曹を溶かし、スプレーボトルに入れて使用します。 冷たい水だと溶けにくいため、必ずお湯を使用してください。 粒が残っているとスプレーが詰まるため、完全に溶けるまでよく混ぜましょう。

500mlのスプレーボトルを使う場合は、大さじ1杯と中さじ1杯程度が目安です。 作った重曹水は早めに使い切ることをおすすめします。

重曹クリーム(ペースト)の作り方

材料 分量
重曹 3
1

重曹と水を3:1の割合で混ぜ、ペースト状にします。 少量の水で溶くことで汚れに密着しやすくなり、クレンザーとしての効果も発揮します。

粉末のままだと汚れに絡みにくいですが、ペースト状にすることで汚れた部分にしっかり密着します。 重曹の粒子は残したままにしておくと、研磨効果も維持できるでしょう。

油汚れ用強力ペーストの作り方

材料 分量
重曹 3
油汚れ用洗剤(マジックリンなど) 1

頑固な油汚れには、水の代わりに油汚れ用洗剤を混ぜます。 これで強力な洗浄ペーストが出来上がります。

使い方は以下のとおりです。

  1. 汚れにペーストを塗る
  2. 1時間ほど放置して洗剤を十分に効かせる
  3. スポンジやブラシで汚れをこすり落とす
  4. 水で洗い流す

ガスコンロの五徳や魚焼きグリルの網、レンジフードのファンなど、頑固な油汚れに効果的です。

消臭剤としての活用法

重曹には臭いを吸着する効果があり、消臭剤としても活用できます。 市販の消臭剤を買わなくても、重曹があれば十分に対応できるでしょう。

アルカリ電解水が「菌を除去して消臭」するのに対し、重曹は「臭いの成分を吸着して消臭」する仕組みです。 どちらも消臭効果がありますが、アプローチが異なります。

重曹を消臭剤として使う方法

粉末のまま置く

小皿や容器に重曹を入れて、臭いが気になる場所に置きます。 冷蔵庫、靴箱、クローゼット、トイレなど、さまざまな場所で活用できます。 2〜3ヶ月を目安に交換すると、効果を維持できるでしょう。

振りかける

カーペットやラグに重曹を振りかけ、しばらく置いてから掃除機で吸い取ります。 繊維に染み込んだ臭いを吸着してくれるため、ペット臭や生活臭の対策に効果的です。 30分〜1時間程度置いてから、丁寧に掃除機をかけましょう。

スプレーする

重曹水をスプレーボトルに入れて、臭いが気になる場所に吹きかけます。 ソファやクッション、カーテンなど、洗いにくい布製品の消臭に便利です。 ただし、乾くと白い粉が残ることがあるため、目立たない場所で試してから使用してください。

重曹は食品グレードの安全な物質のため、赤ちゃんやペットがいる家庭でも安心して使えます。 化学的な消臭剤を使いたくない方にもおすすめの方法です。

汚れ別|アルカリ電解水と重曹の使い分け方


アルカリ電解水と重曹は、汚れの種類によって使い分けることで効果を最大限に発揮できます。 ここでは、汚れ別の使い分け方を具体的に解説します。

油汚れ・皮脂汚れにはアルカリ電解水

油汚れや皮脂汚れには、アルカリ電解水がおすすめです。 強力なアルカリ性が、酸性の油汚れを化学的に分解してくれます。

アルカリ電解水はpH12以上の強アルカリ性を持っているため、油汚れを強力に分解します。 重曹のpH8.2と比べると、洗浄力の差は歴然です。

アルカリ電解水が得意な汚れ

  • キッチンの油汚れ(コンロ周り、換気扇、壁など)
  • 手あか、皮脂汚れ(ドアノブ、スイッチ、リモコンなど)
  • 食べこぼし(テーブル、フローリングなど)
  • タバコのヤニ(壁紙、窓など)
  • よだれ(ベビー用品、おもちゃなど)

使い方は簡単で、汚れにスプレーして拭き取るだけです。 頑固な汚れには、スプレー後5分ほど待ってから拭き取ると効果的でしょう。

二度拭き不要なので、毎日のサッと拭き掃除に最適です。 忙しい朝や帰宅後のちょっとした時間にも、手軽にお掃除ができます。

焦げ付き・こびりつきには重曹

焦げ付きやこびりつきには、重曹がおすすめです。 研磨作用を活かして、物理的に汚れを削り落としましょう。

アルカリ電解水には研磨作用がないため、こすって落とす必要がある汚れには向いていません。 重曹の粒子が汚れを物理的に削り落としてくれます。

重曹が得意な汚れ

  • 鍋やフライパンの焦げ付き
  • ガスコンロの五徳のこびりつき
  • 魚焼きグリルの網
  • シンクのくすみ
  • 茶渋

焦げ落としの手順

  1. 焦げ付いた部分に重曹を振りかける
  2. 少量の水を加えてペースト状にする
  3. スポンジやブラシでこすり洗いする
  4. 水で洗い流す
  5. 乾いた布で拭き上げる

頑固な焦げ付きには、重曹を入れた水を沸騰させる方法も効果的です。 鍋に水と重曹を入れて沸騰させ、そのまま一晩置いておくと、焦げがふやけて落としやすくなります。

除菌・消臭が必要な場所の選び方

除菌が必要な場所には、アルカリ電解水を選びましょう。 重曹には除菌効果がないため、菌やウイルスが気になる場所には適していません。

pH12以上のアルカリ電解水であれば、洗浄と同時に除菌も可能です。 1つのアイテムで2つの効果が得られるのは大きなメリットといえるでしょう。

除菌にアルカリ電解水がおすすめの場所

  • キッチンの調理台、まな板
  • ドアノブ、手すり、スイッチ
  • トイレの便座、便器周り
  • ペット用品(ケージ、食器など)
  • おもちゃ、ベビー用品

一方、消臭だけが目的であれば、重曹でも対応可能です。 重曹は臭いを吸着する効果があるため、冷蔵庫や靴箱、クローゼットの消臭に適しています。

以下の表を参考に、目的に応じて使い分けてみてください。

目的 おすすめアイテム 理由
油汚れ・皮脂汚れ アルカリ電解水 強アルカリ性で分解力が高い
焦げ付き・こびりつき 重曹 研磨作用で物理的に削れる
除菌 アルカリ電解水 pH12以上で除菌効果あり
消臭(置き型) 重曹 臭いを吸着する効果がある
消臭(拭き掃除) どちらでもOK 場所に応じて選択

混ぜると危険な組み合わせに注意


アルカリ電解水と重曹を混ぜても危険ではありませんが、絶対に混ぜてはいけない組み合わせがあります。 安全に掃除するために、必ず押さえておきましょう。

塩素系漂白剤との併用は絶対NG

アルカリ電解水や重曹と、塩素系漂白剤を混ぜるのは絶対にNGです。 命に関わる危険な事故につながる可能性があります。

塩素系漂白剤(カビキラー、ハイターなど)に酸性の物質を混ぜると、有毒な塩素ガスが発生します。 塩素ガスを吸い込むと、目や喉の痛み、頭痛、吐き気などの症状が出ることがあります。 最悪の場合は命に関わる危険性もあるのです。

アルカリ電解水や重曹はアルカリ性のため、塩素系漂白剤と直接混ぜても塩素ガスは発生しません。 しかし、同じ場所で続けて使用するのは避けるべきです。

たとえば、塩素系漂白剤でカビ取りをした後、すぐにアルカリ電解水で拭き掃除をするケースを考えてみましょう。 洗い残した塩素と、空気中の成分が反応する可能性がゼロとはいえません。

塩素系漂白剤を使用した後は、しっかりと水で洗い流してから他の洗剤を使用してください。 「混ぜるな危険」の表示がある製品は、特に注意が必要です。

酸性洗剤と混ぜてはいけない理由

酸性洗剤とアルカリ性洗剤を混ぜるのも避けましょう。 危険な化学反応は起きませんが、効果が打ち消し合ってしまいます。

酸性洗剤(クエン酸、酢、サンポールなど)とアルカリ性洗剤(アルカリ電解水、重曹など)を混ぜると、中和反応が起こって効果が打ち消し合ってしまいます

せっかく用意した洗剤が無駄になってしまうのは、もったいないですよね。 酸性とアルカリ性の洗剤は、別々の場所で使うようにしましょう。

また、酸性洗剤と塩素系漂白剤を混ぜると塩素ガスが発生します。 洗剤を使い分ける際は、前に使った洗剤をしっかり洗い流してから次の洗剤を使うことが大切です。

洗剤の組み合わせに関する注意点

組み合わせ 結果 危険度
アルカリ電解水 × 重曹 効果が薄まる
アルカリ電解水 × 酸性洗剤 中和して効果がなくなる
塩素系漂白剤 × 酸性洗剤 塩素ガス発生 非常に高い
塩素系漂白剤 × アンモニア クロラミンガス発生 非常に高い

安全に使うための基本ルール

洗剤を安全に使うために、以下の基本ルールを守りましょう。 当たり前のことに感じるかもしれませんが、事故を防ぐためには基本が大切です。

洗剤を安全に使うための5つのルール

ルール1:「混ぜるな危険」の表示がある製品は、絶対に他の洗剤と混ぜない

塩素系漂白剤やトイレ用洗剤など、「混ぜるな危険」と表示されている製品は要注意です。 必ず単独で使用し、他の洗剤とは混ぜないようにしましょう。

ルール2:同じ場所で複数の洗剤を使う場合は、しっかり洗い流してから次を使う

異なる洗剤を続けて使う場合は、前の洗剤を完全に洗い流してから使用します。 特に塩素系漂白剤の後は、十分に水で流してから他の洗剤を使ってください。

ルール3:換気をしながら作業する

閉め切った部屋で洗剤を使用すると、揮発した成分で気分が悪くなることがあります。 窓を開けたり、換気扇を回したりして、十分な換気を確保しましょう。

ルール4:ゴム手袋を着用する

アルカリ電解水は強アルカリ性のため、長時間素手で触れると肌荒れの原因になることがあります。 掃除の際は、ゴム手袋を着用して肌を保護しましょう。

ルール5:目や口に入らないように注意する

洗剤が目に入ると、痛みや炎症を引き起こす可能性があります。 高い場所を掃除する際は特に注意し、万が一入ってしまったらすぐに水で洗い流してください。

また、アルカリ電解水は直射日光や高温の場所で保管すると中性化が進んでしまいます。 効果が薄れてしまうため、冷暗所で保管するようにしましょう。

まとめ


今回は、アルカリ電解水と重曹を混ぜても大丈夫かという疑問について詳しく解説しました。

結論

  • アルカリ電解水と重曹を混ぜても危険ではない
  • ただし、効果は上がらないため、それぞれ単独で使うのがベスト
  • 同じアルカリ性のため、相乗効果は期待できない

両者の違い

項目 アルカリ電解水 重曹
pH値 12〜12.5以上(強アルカリ性) 8.2(弱アルカリ性)
洗浄力 非常に強い マイルド
除菌効果 あり(pH12以上) なし
研磨作用 なし あり
二度拭き 不要 必要

汚れ別の使い分け

  • 油汚れ・皮脂汚れ → アルカリ電解水
  • 焦げ付き・こびりつき → 重曹
  • 除菌が必要な場所 → アルカリ電解水
  • 消臭剤として → どちらでもOK

注意すべき組み合わせ

  • 塩素系漂白剤との併用は絶対NG(塩素ガス発生の危険)
  • 酸性洗剤と混ぜると効果が打ち消し合う

アルカリ電解水と重曹は、それぞれ異なる強みを持つ優れた洗浄アイテムです。 汚れの種類に応じて使い分けることで、家中の掃除がもっと効率的になるでしょう。

両方を揃えておけば、ほとんどの汚れに対応できます。 正しい知識を身につけて、安全で効果的なナチュラルクリーニングを実践してみてください。

 

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