「排水溝のぬめり予防に、丸めたアルミホイルが効果的!」とよくいわれます。
しかし実際に試した人の話を探してみると、本当に効果があったと絶賛する声のなかに「まったく効果がない」という真逆の意見も散見されます。
アルミホイルは本当に排水溝のぬめり予防に効果があるのでしょうか?また、効果がある人とない人の差はどこにあるのでしょうか?
今回の記事では、実際にアルミホイルを排水溝に入れてみた結果を交えつつ、アルミホイルのぬめり予防効果の”本当のところ”を考えてみます。
目次
なぜ「アルミホイルが排水溝のぬめり予防に効果的」なのか?
排水溝に付着する気持ちの悪いぬめりは、雑菌の増殖によって発生します。
生ゴミのカスや油分の多い排水溝は、雑菌にとって最適な環境。そのため、少し掃除をサボっただけですぐにぬめりが付いてしまいます。
では、どうしてこのぬめりにアルミホイルが効果的といわれるのでしょうか?
理由は金属イオンです。
アルミホイルの原料であるアルミニウムは、溶けると金属イオン(アルミニウムイオン)を発生します。
銀イオンに代表されるように、金属イオンには殺菌・抗菌効果があり、金属イオンの多い環境では細菌は増殖できません。
よって「排水溝にアルミホイルや10円玉を入れておくと掃除が楽になる」という生活の知恵が生まれたわけです。
排水溝にアルミホイルは効果ある?効果ない?実際にやってみた
本当にアルミホイルにぬめり予防効果があるのか確認するため、実際に丸めたアルミホイルを排水溝のゴミ受けなかに入れてみました。
検証する環境は次の通りです。
- 4人家族の一般家庭
- 毎日自炊をし、日中も昼食の用意でシンクを使用する
- 3日間、生ゴミを捨てる以外は掃除しない
- 通常は3日間程度でぬる付きが出てくる
使用したアルミホイルは、スーパーで売っている一般的なもの。水と触れる表面積が大きくなるよう、ゆるく丸めて4個入れました。
結果「効果ない…かも?」
結論から書くと、ほとんど効果が実感できませんでした!
画像は汚いので控えますが、3日後の状況は以下の通りです。
- ゴミ受け→普段と同様、溝にぬめりが発生。凹凸部分にはブラシでの擦り洗いが必要。
- 排水溝内のトラップ→劇的な効果は感じられない
とくにゴミ受けはほとんど効果なしです。口コミのような「掃除しなくてもOK」とはいえません。
また試してみてわかりましたが、毎日生ゴミを捨てるたびにアルミホイルを入れ直すのはやや手間です。
これなら、ゴミを捨てたあとに排水溝内へ洗剤を直接振りかけるほうが楽に感じました。
「排水溝のぬめり予防にアルミホイルが効果的」という意見が多い理由
今回の記事の検証では、アルミホイルによるぬめり予防効果はほぼ感じられませんでした。
しかし、ネット上には「効果あり」の声も多数みられます。
この効果の違いはどこにあるのでしょうか?
理由は2つ考えられます。
- 金属イオンが溶け出しやすい水質環境だから
- 排水溝の使用頻度が少ないから
金属イオンが溶け出しやすい水質環境だから
まず考えられるのが、各家庭での水質環境の違いです。
そもそもアルミホイルの原料であるアルミニウムは次の性質を持ちます。
- 酸やアルカリ性の液体には溶ける
- ただの水やお湯には溶けない
例えばアルミ鍋は、お酢やアルカリ性の洗剤では変色(腐食)しますが、水道水を入れて沸かしても色は変わりません。
同じようにアルミホイルが水に触れたとしても、通常なら反応が起こらず、金属イオン(アルミニウムイオン)も発生しないはずです。
しかし、日本の水道水には塩素をはじめさまざまな成分が含まれます。
水素イオン濃度pHは5.8〜8.6の間に収まっていればよく、正確な中性(pH7)でもありません(参考:厚生労働省「水質基準項目と基準値」)。
さらに、水道管の材質(銅など)が水質に影響しているケースも考えられるでしょう。
つまり「効果あり」の人の地域では、アルミホイルから金属イオンが発生しやすい水質になっている可能性があるのです。
生活用水として使用できる水質の水が、すぐにアルミホイルと反応するとは考え難いものの、長時間濡れている排水溝内にあれば多少は反応するのかもしれません。
排水溝の使用頻度が少ないから
もう1つ理由として考えられるのが、排水溝の使用頻度の違いです。
アルミホイルから金属イオンが発生しても、排水溝に留まらないと雑菌の増殖は抑制できません。
よって、一人暮らしや共働きなど、日中は排水溝を使用しない生活スタイルのご家庭であれば効果が出やすいと考えられます。
逆に、今回試した環境のように日中もシンクを使うお宅では、アルミホイルから金属イオンが発生しても、効果を発揮する前に流されてしまうでしょう。
結果として、ぬめり予防効果に違いが出るのかもしれません。
排水溝にアルミホイルを置くときの注意点
この記事の検証ではぬめり予防に効果がなかったアルミホイルですが、排水溝の使用環境によっては効果を発揮する可能性もあります。
やり方は非常に簡単ですし、使用する材料もアルミホイルだけと安価なため、一度試してみてはいかがでしょうか?
ただし、次の点には注意してください。
- 元から汚れている場合は効果がない!
- 排水溝のトラップに直接置くと詰まりの原因に
元から汚れている場合は効果がない!
金属イオンには殺菌・抗菌作用がありますが、すでに汚れている排水溝をきれいにする洗浄力は期待できません。
排水溝のぬめりは、細菌が増殖する際に出すバイオフィルムです。このバイオフィルムは細菌を保護する強力なバリアの役割があり、一度形成されてしまうと、高濃度の薬剤を使うか、物理的に擦り落とすしかありません。
よってアルミホイルを試すなら、排水溝はきれいに掃除してからにしましょう。
排水溝の掃除には、カビや油汚れに強いアルカリ性の洗剤が効果的。例えば、アルカリ電解水や台所用の塩素系洗剤などです。
とくにアルカリ電解水は消臭・除菌効果があり、排水溝、コンロ、レンジ、ダイニングテーブルなどさまざまな場所に使えるので、キッチン周りの掃除用に1本あると便利です。
排水溝のトラップに直接置くと詰まりの原因に
ゴミ受けのなかに置いても効果が薄いからと、排水溝内の排水トラップ(写真)に直接丸めたアルミホイルを置く方法はおすすめできません。
シンクから排水溝へ流れた水は、トラップの隙間を通って排水管へと落ちていきます。
よって、アルミホイルの玉が万が一トラップのさらに奥へと流れてしまうと、排水管を詰まらせる原因となります。
もしアルミホイルを排水管に詰まらせてしまった場合、できる対応は次の3つです。
- シンクの下の排水管を外してアルミホイルを取り出す
- シンクに水をためてから一気に流し、水圧で押し流す
- プロに修理を依頼する
排水管の奥へいっていなければ、または詰まりが軽度であれば自力で直せますが、本格的に詰まってしまったらプロの手が必要です。
またアルミホイルが酸性・アルカリ性に溶けるからと薬剤を使用する方法は避けてください。
トイレ用の高濃度な酸性洗剤などを使ってしまうと、シンクの変色につながります。
ぬめり防止ならアルカリ電解水がおすすめ
アルミホイルを試したものの、ぬめり予防に効果が感じられなかった方には、アルカリ電解水がおすすめです。
アルカリ電解水は、水から作られる強アルカリ性の洗浄液のこと。水は電気分解すると酸性とアルカリ性に分かれる性質があり、このアルカリ性の水だけを集めたものがアルカリ電解水です。
消臭・除菌効果があり、排水溝の掃除の際にシュッと振りかけるだけで金属イオンと同等以上のぬめり予防効果が期待できます。
強アルカリ電解水「マイヘルパーION MAX」は除菌・消臭効果が抜群
アルカリ電解水は、手垢や油といった酸性の汚れにとくに強い洗浄力を発揮する強アルカリ性洗剤の1つ。
アルカリ性の洗剤には、弱アルカリ性の「重曹」や、強アルカリ性の「次亜塩素酸ナトリウム」などがあり、アルカリ性が強いほど除菌効果があります。
アルカリ電解水は複数のメーカーが販売していますが、キッチン周りで使用するなら除菌・消臭効果を重視して選びたいですよね。
そこでおすすめなのが、オンラインショップ「くらしの市場」で取り扱っている業務用除菌スプレー「マイヘルパーION MAX」です。
pH12.5の強いアルカリ性で、高い洗浄力・除菌・消臭効果は抜群。食中毒の原因となるO-157や大腸菌、ノロウイルス、サルモネラ菌などを不活化する効果も認められています。
除菌効果で排水溝のぬめり予防に使えるのはもちろん、ほかの水回りの掃除や消毒に幅広く使用できます。
酸素にふれるとただの水に戻るから安心
「マイヘルパーION MAX」は化学薬品や合成剤を一切使用しておらず、無色・無臭・無刺激です。塩素系の強アルカリ性洗剤のようなツンとした匂いもありません。
酸素に触れるとただの水に戻るため、皮膚に付着しても薬傷の心配がなく、安全に使用できます。
小さなお子さんやペットのいるご家庭に最適です。
家中のお掃除に使える
強アルカリ電解水はトイレやお風呂場、壁やドアノブ、フローリング(無垢材、ワックスかけのもの以外)など、家中のお掃除に使えます。
アルカリ電解水を使った掃除については「家の掃除がお手軽に!?アルカリ電解水について徹底解説」をご覧ください。
「マイヘルパーION MAX」はくらしの市場で販売中
安心・安全の業務用除菌スプレー「マイヘルパーION MAX(500ml)」は、株式会社プロダストが展開している「くらしの市場」で販売しています。
ご家庭で試しやすいサイズで、価格も550円(税込)とリーズナブルです。
気になった方は、ぜひ暮らしの市場でお試しください。